【医師監修】授乳中アルコールの影響と安全な授乳タイミングとは

ママたちの質問コーナー
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【医師監修】授乳中でもお酒が飲みたいママたちの質問にスコッツ先生が答えてみた!

母乳アルコールチェック

「お酒を飲みたい!」「でも赤ちゃんに悪影響があるのはイヤ!」そんな葛藤を持つママは少なくありません。こちらの記事ではそんなママたちの疑問にお答えします。
自然療法医のヴェロニカ・スコッツ先生監修。ママもベビーもハッピーに過ごすためのヒントをお届け!

目次

〜 ママたちの質問コーナー 〜

Q:授乳中はお酒が飲めるの?

A:タイミングを測ることが大事です。また、量を守れば問題ありません。

現在の研究によると、アルコール(1~2杯)を飲んでも、授乳中の赤ちゃんへは害はないと言われています。週に1~2杯であれば問題ないですが、それ以上はおすすめしません。

Q:お酒を飲むと母乳にアルコールが混じるの?

A:はい。ママがお酒を飲むと母乳にアルコールが含まれてしまいます。

母乳はママの血液を基に乳腺で作られる為、飲酒後の母乳にはアルコールが含まれます。
アルコール摂取30-60分後に、血液中のアルコール濃度は最大になり、その時の母乳のアルコール濃度はママの血中アルコール濃度の90~95%と高い数値を示します。

Q:授乳中はアルコールを飲むべき!?

A:ビールに含まれる栄養素が赤ちゃんに良いと言われています。

授乳中はアルコールを飲むべき

※ 決してビールを飲みなさい、とおすすめしているわけではありません!
ビールの消費量No.1のドイツでは『ビールは母乳に良い』とさえ主張する方もいます。ビールの原料である大麦にプロラクチンの生成を増やす栄養が含まれているため、母乳の生成を刺激するというのです。
一方で、アルコール自体は母乳の生成量を減らすことが分かっているので、飲みすぎは絶対にいけませんよ。

Q:アルコールの混じった母乳の赤ちゃんへの影響は?

A:あります。アルコールゼロの母乳がベストです。

アルコールの混じった母乳の赤ちゃんへの影響は?

母乳にアルコールが含まれると、母乳の味が変わるため、赤ちゃんが母乳を飲む量が少なくなる場合があります。
ある研究によると、アルコールを含む母乳とアルコールを含まない母乳を比べると赤ちゃんの飲む量が20%減少したという結果が出ています。

もう一つは、赤ちゃんの睡眠の質への悪影響です。
アルコールを含む母乳を飲ませたことで赤ちゃんの睡眠持続時間が25%減少したというケースがあります。

Q:お酒を飲んだ後、最初に絞った母乳を捨てれば、授乳してもいいの?

A:母乳内のアルコール濃度は母乳を絞っても変わりません。

お酒を飲んだ後、最初に絞った母乳を捨てれば、授乳してもいいの?

乳内のアルコール濃度は血中アルコール濃度とほぼ同じです。
体中のアルコールが抜けない限り、母乳の中にアルコールは残り続けます。

Q:安全な授乳タイミングの見分け方は?

A:お酒の量とあなたの体重で大まかな計算ができます。

アルコールが抜けるのにかかるおおまかな時間
=純アルコール量(g)÷(体重×0.1)となります。

純アルコール量はお酒の度数とお酒の量、そしてアルコールの比重(0.8)で計算できます。
(例)体重が50㎏のAさんがアルコール度数5%のビールを350ml、夕方の6時に飲みました。

Aさんが授乳してもよい大まかな時間は?
純アルコール量=350mlx0.05x0.8=14g
アルコールが抜けるのにかかるおおまかな時間(Aさんの場合)=14g÷(50x0.1)=2.8時間
だいたい夜の9時ごろにAさんの体からアルコールが抜けて、授乳が可能になります。

体重お酒1杯お酒2杯お酒3杯
45㎏2時間45分5時間40分8時間30分
50㎏2時間40分5時間15分7時間50分
55㎏2時間30分5時間7時間30分
60㎏2時間20分4時間40分7時間5分
65㎏2時間15分4時間30分6時間50分
70㎏2時間10分4時間25分6時間35分
75㎏2時間5分4時間15分6時間25分

Q:はっきりした授乳タイミングを知りたい!

A:家庭用母乳アルコール検査紙がわかりやすくてよいでしょう。

はっきりした授乳タイミングを知りたい!

日本ではほとんど取り扱いはありませんが、母乳にアルコールが含まれるか?安全に赤ちゃんに母乳を与えられるか?を把握することができる検査紙があります。
検査紙を使えば、母乳にアルコールが混じっているのかどうかが分かるのです。

最後に:
アルコールは大量に飲んではいけませんが、育児のストレスを溜めることが一番体に良くありません。適度な飲酒量を守って、楽しい育児ができることを応援しています。

母乳アルコールチェック

まとめ

  • ママがお酒を飲むと、母乳にアルコールが含まれる。
  • アルコール入りの母乳を赤ちゃんが摂取すると様々な健康被害がおきる。
  • アルコールが体から抜ければ、赤ちゃんに母乳をあげることができる。
  • アルコールが体から抜けるのにかかる時間は計算はできるが、確実ではない。
  • 家庭用母乳アルコール検査紙を用いるのが便利で確実。

この記事のアドバイザー
自然療法医 ヴェロニカ・スコッツ先生

自然療法医 ヴェロニカ・スコッツ先生

ブラジルのリオグランデドスル・カトリック大学認定の自然療法専門医。アメリカ、カナダ、ブラジルの3カ国で認定された国際免許を取得しており、専門医として自然由来のサプリメントに関する知識と精密な現代科学のデータを組み合わせて診断や治療を行っています。

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