タイミング法に関する医学的根拠|産婦人科専門医 山田先生が妊活についての必要な情報をお伝えします! vol.2

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タイミング法に関する医学的根拠

山田卓博医師

医療法人愛和会 愛和病院 産婦人科医・医学博士 山田 卓博(たくひろ)医師
国立浜松医科大学医学科卒
産婦人科クリニックに勤務しながら、精力的に妊活セミナーを実施。
セミナー参加者の満足度は98%以上に達している。

婦人科専門医の山田卓博です。

「不妊クリニックで行なっているタイミング療法」の記事でも書きましたが、「これでいいのかな?と思いながらなんとなくタイミング法を行っている方」を少なからずお見受けします。

今回の記事では、タイミング法について医学的根拠を元に解説していきます。

タイミング法は以下の2つのステップから成ります。

STEP.1 排卵日の予測

STEP.2 タイミングを取る(性交渉を行う)

STEP.1の排卵日の予測についてですが、そもそも排卵日の予測は容易ではありません。

基本的なことですが、基礎体温を毎日測定しても、その変化から排卵日を予測することはできません。基礎体温が上昇した時には排卵が終わっており、基礎体温表はあくまで排卵していたという事実を“事後確認するためのもの”です。

また不妊治療で通院されたことのある方なら、このような経験があるかもしれません。

  • 医師から◯日頃が排卵日と伝えられたが、その日を過ぎても基礎体温の上昇がないため、再診したところ、まだ排卵していなかった
  • 人工授精を受けるため、医師の指定された日に受診したところ、すでに排卵してしまっていると言われた

実は、排卵日の予測は意外に難しいのです。

私たち産婦人科医は、普段の月経周期を元に受診日を指定し(月経の◯〜△日目くらいに受診してくださいと伝える)、経腟超音波検査によって計測した卵胞径から排卵日を推測していますが、それだけでは先ほどのようなことが起こってしまいます。

排卵検査薬は、初めて陽性になった日から約1〜2日後に排卵が起こるとされるため、不妊クリニックにおいても活用されています。

目次

排卵検査薬とは

排卵検査薬は、尿中のLH(黄体形成ホルモン)を検出する検査薬です。
排卵に先立って、“LHサージ(LHの急上昇)”が起こります。

LHサージと排卵の関係

LHサージと排卵の関係と、尿中LHの検出(排卵検査薬)について、日本産婦人科医会はこのように述べています。

排卵の予測

  • 排卵期の血中LH値(LHサージの値)は40〜100mIU/mlである
  • 血中LHサージの持続時間は約48時間、ピークの持続時間は約14時間
  • 血中LHサージ開始から34〜36時間、ピークからは10〜12時間で排卵する
  • 尿検査によって簡便に排卵予測をすることができ、排卵検査薬陽性から2日以内に排卵を認める確率は91.1%と報告されている

要点をまとめると、
排卵検査薬が初めて陽性に出た場合、その約1〜2日後が排卵日と予測される

排卵日の予測ができたら、次はSTEP.2のタイミングを取るになります。

妊娠しやすい時期は?

妊娠しやすい時期はいつなのでしょうか。
排卵日前日や前々日が良いという記述を目にすることが多いですが、排卵日や排卵直後が妊娠しやすいと考える医師もいます。

精子と卵子の妊娠可能な時間について以下のように考えられています

  • 精子は約3日間程度生存する(個体差は大きい)
  • 卵子が受精可能な期間は、排卵後数時間(以前は24時間程度と考えられていた)

以上のことから排卵日前日や前々日であれば問題ないと考えられています。

人工授精に関する海外のガイドライン(intrauterine insemination evidence based guidelines for daily practice)で引用されている研究結果をご参照ください。

人工授精に関する海外のガイドライン

これによると、排卵日前々日から排卵日までの3日間は、それぞれ同等に最も妊娠しやすい時期であると言えます。
また排卵日を1日でも過ぎた場合、妊娠は望めなくなってしまうこともわかります。

排卵日を1日単位で特定することが困難であることを考えると、排卵日前々日〜前日を目指してタイミングを取れば、もし1日ずれて排卵日当日になっていたとしてもタイミングは合っていることになります。

排卵検査薬が初めて陽性となった日の1〜2日後が排卵日であると推測できますから、検査薬が陽性になったらできるだけ早めに1回タイミングを取り、可能であれば翌日か翌々日にもタイミングが取れれば良いですね。

以上の内容をまとめますと、タイミング法は2つのステップから成り、

 STEP.1 排卵日の予測

排卵日の予測は意外に難しいけれど、排卵検査薬を使用することで予測精度を高めることができ、排卵検査薬が陽性になった日から1-2日後に排卵する可能性が高い

 STEP.2 タイミングを取る

排卵日の2日前から排卵日までの3日間が最も妊娠しやすい時期であるため、排卵検査薬が陽性となった日から3日間の間にタイミングを取る(可能であれば複数回)

 次は排卵検査薬の選び方をご説明します。

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